カイロ、2010年6月 |
カイロに辿り着く。しかし、英語も通じない。アルファベットの標識もない、そんな日常での旅が、これほど骨を折るとはすこし想像しなかった。
ネットで予約をしたホテルの地図での位置は、まったく見当違いの場所を指し、Lonely Planetのカイロの地図を手にして、あちこちをさまよう状態に。
そして、たどり着いたのが観光客がだれも訪れないスーダン通りを越えた再開発地区。昔、南仏の下町をあるいたことを思い出す。予想外の行動が生み出す、予想外の風景。
昨日はエジプト博物館を訪れた。死者たちの宝物庫、死者たちの迷宮。今日はオールド・カイロへ行く予定。片手にオンダーチェの小説、English Patientを携えて。だが、そんな観光客たちをバカにするように、コカコーラというグローバライゼーションが私たちを見下ろす。
一キロの葡萄を道端で買い、頬張る。
エジプトは豊かだ。
(写真は2010年6月17日にカイロにて撮影。一枚目はホテル近くの西カイロにあるSyria St.。ロバたちとゴミ収集車。二枚目は西カイロの再開発地区。三枚目はエジプト博物館前にある通りにて。